Dualflowグループでは、プロセッサ・アーキテクチャ Dualflow の性能評価に関する研究を行っている。 Dualflowアーキテクチャは、 レジスタを持たない、 制御駆動とデータ駆動の両方の側面を持つ、 VLIW並みの短いサイクルタイムで動的命令スケジューリングを行う、 といった特徴を持つ。 その一方、存続期間の長いデータ、参照回数が多いデータの扱いに弱点があり、 また単純なコンパイラでは余計なmov命令が入りやすいという問題もある。
今年度は コンパイラ・インタープリタを作成し、SPECint95ベンチマークプログラム を走らせ、動的命令数に占めるmov命令の比率を調べた。 その結果、mov命令の比率は多く、 まだまだ最適化が必要であるということがわかった。
現在、 コンパイラの最適化や、 Dualflowプロセッサのサイクルタイムの定量的な予測に関する研究 を始めている。