計算機科学実験及演習 3A

(3回生前期学生実験 ハードウェア)

─── マイクロコンピュータの作成 ───


実験の概要

本実験では、FPGAと呼ばれるプログラマブルなLSIを用いて、 マイクロコンピュータを作成します。

マイクロコンピュータは、PowerMedusaボードを使用して作成します。 PowerMedusaボード上のFPGAをプロセッサとしてプログラムすることによって、 ボード全体を1つのマイクロコンピュータとして動作させることができるわけです。

実装するプロセッサのアーキテクチャは、SIMPLEアーキテクチャに準拠するものとします。

本実験では、このプロセッサの方式設計から論理設計までを行います。 論理設計には,論理CAD を使用します。

最後に、完成したマイクロコンピュータ上で、応用プログラムを実際に動作させます。 また、作成したプロセッサの性能を競いたい人のために、 任意参加のソート速度コンテストもあります。


What's New

7/22 ・最終デモ/報告書の裏の締切を8/1(金) 17:00とします。
・嶋田の今後の都合の悪い時間帯を最終デモ実施状況&最終報告書提出状況に追記しました
7/11 ソート速度コンテストに結果を1つ追加
最終デモ実施状況&最終報告書提出状況を準備しました。 (学外からは見れません/間違いは嶋田まで連絡をお願いします)

更新履歴


受講上の注意

計算機科学実験及び演習 受講上の注意および 実験3ハードウェア受講上の注意 をよく読んで受講してください。


カレンダー

前半 後半 曜日 内 容
0 4/10 木午後 初回講義
1 4/11 5/30 金午前 CADへの習熟を兼ねた初回レポートの課題の実施
+ 方式設計、 スケジューリング
金午後
4/17 6/5 木午後
2 4/18 6/6 金午前 機能設計
+ 論理設計 (何も考えずにできるところから入力)
4/18 or 6/6 17:00 初回レポート提出
金午後
4/24 6/12 木午後
3 4/25 6/13 金午前 論理設計
金午後
5/8 6/19 木午後
4 5/9 6/20 金午前 論理設計とデバッグ
+中間報告の準備
金午後
5/15 6/26 木午後
5 5/16 6/27 金午前 中間報告の準備
+拡張したアーキテクチャの機能設計
5/16 or 6/27 13:00- 中間報告
金午後
5/22 7/3 木午後
6 5/23 7/4 金午前 拡張したアーキテクチャの論理設計とデバッグ
7/4 ACMプログラミングコンテストのため16:15で終了
金午後
5/29 7/10 木午後
X 7/11 金午前 最終報告準備(予備)
金午後 最終報告

今年は講義日程に余裕があるため、5/1,2は調整のための休みとする。 ただし、遅れていると感じている者は、この休みを利用して遅れを回復すること。


レポート提出/デモンストレーション

レポート提出/デモンストレーションは、初回レポート、中間報告、最終報告の3回ある。 初回はレポートのみ、中間報告と最終報告は、デモンストレーションとレポート提出からなる。 なお、レポートの書式は「レポートの書式」 として別ページに記す。

初回レポート

日時
前半 4/18(金) 17:00、 後半 6/6(金) 17:00
レポート
個人単位で7SEG LED駆動回路の設計課題を行い、 その内容をレポートで提出する。 なお、課題1,2,3は手書きと指定されている点に注意すること。

中間報告

日時
前半 5/16(金)午後、 後半 6/27(金)午後
デモンストレーション
PowerMedusaボード上に設計したプロセッサをダウンロードした上、 何らかの命令が動作していることを示す。 示し方は各自で工夫すること。
レポート
製作する計算機に関して、 以下の内容についてまとめ、 各班ごとに1部提出する:

最終報告

日時
前半、 後半 とも 7/11(金)午後
デモンストレーション
製作したコンピュータの特徴などについて発表(セールストーク)を行い、 完成したコンピュータ上で応用プログラムを実行する デモンストレーションを行う。
レポート
完成した計算機に関して、 以下の内容について、 各班ごとに1部にまとめて提出する:

資 料

資源保護のため、 印刷するのは最小限にし、 また、 将来のため、 オンラインで閲覧することに慣れましょう。 あと、サーバの負荷を減らすため、資料はローカルに保存しましょう。

SIMPLE

* SIMPLE 設計資料
設計するプロセッサのアーキテクチャ、 SIMPLEの仕様書
* 初回講義スライド(Microsoft PowerPoint)
初回講義のスライドです。

PowerMedusaボード(FPGAボード)

三菱電機マイコン機器ソフトウエア株式会社のFPGAボードです。 なお、載っているFPGAはAltera社のCycloneファミリのEP1C6Q240C8です。

[pdf] PowerMedusaユーザーズマニュアルMU200-EC6S
PowerMedusaボードの取扱説明書。 なお、学外からはダウンロードできません.
[pdf] PowerMedusaユーザーズマニュアルMU2007SEG
PowerMedusaに追加する,7セグメントLEDボードの取扱説明書。 なお、学外からはダウンロードできません。
* よくある質問とその答え
PowerMedusaボードに関するよくある質問とその答えです。

CAD

CADはAltera社QuartusIIを使います。外部リンクの項目にも資料があります。

[pdf] QuartusII Ver.4.0使用方法 Ver.1.0
三菱電機マイコン機器ソフトウェア株式会社さんが 作ってくれたチュートリアル。 なお、学外からはダウンロードできません。
* CAD立ち上げからFPGAへのダウンロードまでの操作
CAD立ち上げからFPGAへのダウンロードまでの操作を箇条書きでまとめたものです。 スクリーン・キャプチャ付きはこちら
* よくある質問とその答え
CADに関するよくある質問とその答えです。

設計

* 7SEG LED駆動回路の課題(初回レポート用課題)
* プロセッサの構成に必要となる論理ゲート
最低限覚えておきたいゲートとその真理値表 (論理回路の履修で覚えておいて欲しかったのですが)
* プロセッサの構成に必要となる回路
必ずしもこの回路を使う必要はありませんが、 これを使うのが最も近道となるでしょう。 (自力で考え出して欲しかった部分もありますが)
* 同期設計
同期設計に関する tips

FPGA

FPGAはAltera社のEP1C6Q240C8を使用します。 外部リンクの項目に資料があります。

よくある質問とその答え

CADの使用方法
実験の進め方
設計/デバッグ
PowerMedusaボード

外部リンク

* オンライン資料: Quartus II開発ソフトウェア
日本アルテラ社のQuartusIIのオンライン資料です。 日本語の資料としては、以下の物が役に立つと思います。
  • Introduction to Quartus II マニュアル
  • QuartusIIハンドブック
    多くのファイルに分かれていますが、今回の実験の内容で役に立つのは以下のあたりです。
    • Volume 1, Chapter 12: Quartus IIネットリスト・ビューワによるデザインの解析
    • Volume 2, Chapter 1: アサインメント・エディタ
    • Volume 3, Chapter 15: FPGAメモリおよび定数のインシステム・アップデート
    • (Volume 1, Chapter 2: 階層およびチームベース・デザインのための Quartus II インクリメンタル・コンパイル)
    • (Volume 2, Chapter 5: I/O管理)
    • (Volume 2, Chapter 8: 面積&タイミングの最適化)
    • (Volume 3, Chapter 8: クラシック・タイミング・アナライザ)
* 日本アルテラ−Cycloneデバイス・ファミリの概要
日本アルテラ社のCycloneデバイス・ファミリの デバイス・ハンドブックやデータシートがあります。
* 舞鶴高専の町田先生の公開講座のページ
QuartusIIによるFPGA開発手順という公開講座です。 レジュメが参考になると思います

参 考 文 献

* 富田眞治, 中島浩 共著: コンピュータハードウェア, 昭晃堂, ISBN4-7856-2044-7.
* 富田眞治 著: コンピュータアーキテクチャ 第2版, 丸善, ISBN4-621-04783-3.
* D.A.パターソン,J.L.ヘネシー著, 成田光彰訳: コンピュータの構成と設計(上) 第2版, 日経BP社,ISBN4-8222-8056-X
* D.A.パターソン,J.L.ヘネシー著, 成田光彰訳: コンピュータの構成と設計(下) 第2版, 日経BP社,ISBN4-8222-8057-8

担当教員/TA


リンク

* 京都大学
* 工学部
* 情報学科計算機科学コース
* 情報学科計算機科学コース 計算機室(学生実験)
* 情報学研究科
* 富田研
* 工学部シラバス
* 工学部シラバス 計算機科学実験及演習3
* Altera
* 日本アルテラ−QuartusII開発ソフトウェア

質問の宛先は shimada@kuis.kyoto-u.ac.jp.
Last modified: 2008/7/22 17:00